七夕には素麺を食べて二星を想う

荒海や 佐渡に横たふ 天の川
 奥の細道で松尾芭蕉が詠んだ一句。芭蕉は、新潟から佐渡を望み、天空に横たわっていた天の川を見て、牽牛がかささぎに乗って織女に会いに行く様子を思い浮かべていたことでしょう。
 七夕に素麺や冷や麦を供えるようになったのは、室町時代からだといわれます。この季節は小麦の収穫期に当たり、収穫に感謝して小麦を使った食べ物を供えるようになったそうです。
 また、素麺が天の川を連想させ、さらに素麺の一筋、一筋を織姫の紡ぐ糸に見立てたとも考えられます。
 食欲のなくなるこの時期、素麺は食欲をそそりますね。キュウリの千切り、トマトの輪切り、ナスの油炒め、錦糸卵、チャーシューの千切りをそえた五色素麺なら、栄養価も完璧です。