鬼に入り込まれないように
 節分。文字通り季節を分ける日。春夏秋冬、節分は年に4回ありますが、今は立春の前のみ行事となって残っています。
 季節の変わり目は季節と季節の隙間であり、邪気や悪霊が忍び込みやすく、災いが生じやすいと考えられていました。季節の循環を滞りなく超えることが自然と共に暮らす人々の最大の関心事でした。そこで、門口や軒先に邪気の嫌う棘のある柊、ガラガラと音を立てて侵入がバレてしまう豆殻、臭いのきつい鰯の頭などを差して邪気悪霊を追い払おうとしました。
 我が施設の東門の脇には柊が植えられていました。駐車場を広げるに当たって、取ってしまおうとも思いましたが、せっかく親が育ててくれた柊。2メートルほど南に寄せて植えなおしました。節分によらず、いつも邪気が侵入しないように守ってくれるのかしら?