2月4日は立春

 古代の中国でつくられた二十四節気では、2月4日に立春がやってきます。現代の季節感とは多少のズレがありますので、まだまだ厳しい寒さが続きます。でも、ずいぶん日が長くなりました。梅の花も春の訪れを告げています。

 立春の前の日は、節分。文字通り季節を分ける日。本来は、立春、立夏、立秋、立冬の前日を指していましたが、今では立春の前の日の行事だけが残されました。

 季節の分かれ目は季節と季節の隙間であり、邪気や悪霊が忍び込みやすく、災いが生じやすいと考えられていました。季節の循環をとどこおりなく超えることが自然とともに暮らす人々には最大の関心事でした。そこで、門口や軒下に邪気の嫌う棘のある柊、ガラガラと音を立てて侵入が発覚してしまう豆殻、臭いのきつい鰯の頭などを刺して邪気悪霊を追い払おうとしました。「鰯の頭も信心から」という言葉は鰯に託した日本人の心を表しています。