集まりたいシーズンではありますが
——密を避け、供食を避けたいコロナ禍——

●神様が居ない「神無月」
 10月を神様が居ない月と呼ぶのは、全国の氏神様が出雲に集まって、地方には神様が居なくなるから。出雲の神様は“縁結びの神様”で、全国の神様と共に誰と誰を結びつけるか会議で“縁”を取り決めるのだそうです。
 気候の良い10月・11月は結婚式が多い月とされていますが、今年はどうでしょうか。人が集まって飲食する結婚式は、延期、または取りやめというケースが多いようです。

●大声は禁止
 密を避けるために、大勢が集まるイベントは、収容人数を制限して開催しています(野球や相撲、コンサート等)。スポーツの場面では、大声での応援は禁止。応援をしたかったら拍手で、とされています。
 また、地元のコーラスの練習は年内中止。マスクをして歌うわけにもいかず、唄えばウイルスをまき散らす可能性が高いからです。ちなみに、公的な定例会が月に1回あり、会議の冒頭に会の歌を唄ったり憲章を読み上げるのですが、どちらもせずに会議を始めるという状況です。

●いつまで続くぬかるみぞ
 まったく、この状況は“いつまで続くぬかるみぞ”と言いたくなります。この文言、勝手によく使っていますが、調べてみました。
 八木沼丈夫作曲、藤原義江歌、東京フィルハーモニックコーラスによる「討匪行」というS軍歌。匪とは“匪賊(ゲリラ)”のこと。困難を押してゲリラを討ちに行く様子だそうです。歌詞では“どこまで続くぬかるみぞ”ですが、いつしか“いつまで続くぬかるみぞ”と言い慣わされてしまったのですね。
 悲哀に満ちたこの歌。まさに世界的な困難に立ち向かう現在の状況にピッタリかもしれません。