本格的な高温多湿時期

——ダニの性格を知る——

●家に住み込むダニ
 家に住み込むダニは、およそチリダニ、コナダニ、ツメダニ、イエダニなど。
 チリダニ(ヒョウダニ)は、最も一般的なダニで、人を刺すことはありません。でも、細かくなった死骸や糞が舞い上がり、アレルギーの元になったりするので、アレルギー体質の家族がいる家庭では退治と掃除が大切になります。
 コナダニはお米などの食品を餌にしています。
 ツメダニはチリダニやコナダニを餌として繁殖するので、ツメダニ退治にはダニそのものを退治しなければなりません。
 イエダニ。これが人を刺すやっかいもの。本来は鼠や鳥に寄生して家に持ち込まれることがあります。鼠や鳥はさまざまな病原菌を持っていることがありますので、注意が必要です。

●高温多湿がダニを繁殖させる
 ダニが活発になるのは、温度20~30度、湿度60~80%。
 例えば東京の7月の温度は最高が32.7度、最低が25.6度。湿度は平均で77%くらいあります。ダニにとっては絶好な季節ですね。
 ダニの餌になるのは、食品、ホコリ、フケや垢、黴など。人間の住む家庭は、ダニの餌がいっぱいなので、なかなか根絶やしが難しいわけです。

●まずは清潔と日干し
 人間に快適な空間がダニにも快適な生息場所になってしまいました。畳やカーペット、寝具などはダニが住みやすい場所なので、まずは掃除。畳やカーペットは、掃除機でこまめに掃除することが大切。人のフケや垢などダニの餌をなくすには寝具の洗濯、そして日干しが大切。寝具を陽に干す時には、朝から干してお昼にはひっくり返して裏側も干しましょう。表面のダニが裏側に逃げているからです。
 厄介なのは畳。昔のように大掃除で陽に干すことは、畳を上げる労力もないし、干す庭もないことが多いので、難題ですね。
 抜本的対策は、フローリングに替えること。またはビニール畳に替えること。当老人施設では、ビニール畳に替えました。粗相をしても、食物をこぼしても、サッと拭き取ればいいわけですから。