暑さ寒さも彼岸まで
——やっと春がやってきます——

●真西に太陽が没する日
 彼岸の入り(17日)から彼岸明け(23日)の7日間は春のお彼岸。私たちが住むこちらの世界は此岸(しがん)、死者が住むあちらの世界は彼岸(ひがん)。西に浄土がある(西方浄土)という仏教の教えから、真西に太陽が沈むこの時期は彼岸に一番近い日であることから、死者の冥福を祈り、供養や墓参りをします。
 昼と夜、東と西が平行になるこの時期は、あの世への門が開くと言われてきました。門が開かれていれば、ご先祖様に私たちの声が届きそうですね。

●寒さは峠を越しました
 北日本と南日本を除くと、暑さ寒さも彼岸までという慣用句はほぼ正しいそうです。春分までは真冬日・冬日となることもありますが、春分を過ぎると寒さは和らぐとされています。
 この季節は11月下旬から12月上旬の気温で、1月2月の極寒の時期は過ぎたようですね。
 暑さ寒さは彼岸までという慣用句はまた、辛いことも時期がくれば去っていくという意味も持っています。コロナ禍も、寒さと共に去ってくれるように願っています。

●お墓はナイロンたわし、仏壇は筆
 お彼岸を前に、お墓の掃除をします。雨風にさらされた墓石は、泥が頑固にこびりついています。そんな場所は、ナイロンたわしが活躍。こすった後は、濡れた雑巾で拭き取ります。
 仏壇の掃除も忘れてはなりません。仏壇は細かい細工がしてあり、ホコリが積もっています。細工のホコリは、絵筆が便利。細かい部分までサッパリと払い落しましょう。