お年寄りを敬いましょう
——9月20日は敬老の日—

●どうして20日が敬老の日?
 昭和22年、岐阜県多可郡野間谷村で「お年寄りを大切にし、お年寄りの智恵を生かした村作りをしよう」という趣旨で「としよりの日」が制定されました。それが岐阜県全体に広がり、さらに全国に広がっていったのだそうです。
 さらに「としよりの日」は昭和39年に「老人の日」と呼び名を変え、さらに昭和41年に国民の祝日「敬老の日」となったのでした。たんに老人の日と言うより、敬うという意味を込めて敬老の日となったのでしょう。

●聖徳太子も一役
 お札の顔として最も多く登場している聖徳太子。政治的にも偉大な業績を残しましたが、その昔でありながら慈善事業にも力を入れました。大阪の四天王寺に悲田院を設立。いわば老人ホームを設立したのが9月の15日だったそうです。
 さらに、元正天皇が岐阜県のその水を飲むと不老不死になるという養老の滝に行幸したのが9月の15日であったという説もあります。
 いずれにしても、9月はお年寄りを敬う月だったのです。
 敬老の日は2002年までは9月15日でしたが、ハッピーマンデー(休日を増やそうとしたのですね)制度が出来、2003年からは9月の第3月曜日になりました。

●老人って何歳から?
 老人福祉法では、老人とは65歳から。WHOでも65歳とされています。
 現代での65歳はまだまだ働き盛り。65歳では“老人”と呼ばれることに違和感がありますね。せめて後期高齢者である75歳になれば老人と呼ばれてもいいのかもしれません。
 コロナ禍で祭りや集会が自粛されている現在、老人の智恵や技術を伝承するチャネルがなくなっていることも気がかりですが。