秋の実りを感謝する日
——11月23日は勤労感謝の日—

●天皇が新米を食する日
 穀物の最高位である米は、古くから日本で珍重されてきました。天皇が新米の収穫を感謝して神々に備え、ご自身も召し上がる「新嘗祭」が行われてきました。
 新嘗祭は、明治5年までは旧暦11月の二回目の卯の日に行われてきましたが、太陽暦が導入された明治6年からは旧暦11月の卯の日は新暦の翌年1月に当たり都合が悪いということで11月の二回目の卯の日に当たる11月23日に行われるようになりました。
 そして、「年中祭事祝日ノ休暇日ヲ定ム」と布告されたことによって休暇日となりました。今年、最後の祝日です。

●新米の収穫を感謝する日から勤労の感謝へ
第二次世界大戦後、日本国憲法が制定され、国家神道の色彩を払拭するところから、新たに祝祭日を制定しなおしました。昭和22年、新嘗祭が新穀の収穫に対する感謝の日であるところから、それに代わる名称として「勤労感謝の日」とされました。

●新米の美味しい炊き方
 最近は、温暖化の影響と品種改良によって新米はとっくに出回っていますが、新米の美味しい炊き方を紹介します。
 精米したお米はどんどん美味しさが失われます。お米が入っている袋は密閉されていませんので、酸化や乾燥が進んでしまいます。
 まずは、保存。家族の人数に合わせて、1回分ずつビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に入れておくのが得策。その都度、計る手間もなくなるし、美味しさが保てます。
 新米は保水量や保水率が高く、細胞膜も柔らかいので炊きあがりが柔らかく感じられます。

  1. 計量…カップにきちんと摺り切りして図りましょう
  2. 水加減…1合当たり大匙1杯程度少なめに
  3. 浸水…5分程度浸水し、ざるにあけて5分程度水切り。
  4. 炊飯…早炊きでやってみたらいかがでしょう
  5. 蒸らし…蒸らし時間は短めに
  6. ほぐし…余分な水分を逃がすためにやさしく返します。やわらかいためにかき混ぜすぎないよう

●お百姓さんに感謝していただく
 勤労感謝ですから、お百姓さんの勤労に感謝していただきましょう。
 また、私たちの生活を潤すために働いているすべての人々に思いをいたし、勤労に感謝しましょう。